仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

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2008年12月16日

心の体力

いまの職場に四年生大学卒の看護師さんがいます。

我が病棟唯一の二十代で総合病院勤務の後、転職してきた子です。

いま、病棟にはトラブルメーカーの患者さんがいて、病気がそうさせると思ってみても、常識の域をこえているので困るかたなんです。

四大卒の彼女は精神疾患や障害について学生時代とても惹かれて学んだそうです。

なのに、そういうトラブルメーカーの患者さんとどう向き合えばいいのかと悩んでいます。

腹がたって、イライラして、自己コントロールのできない自分にさらにイライラして。

『イライラして殴ってしまいそうです』

大学では教えてくれない自分との葛藤に苦しんでいます。

大学で学んだ心理学はあまりにもアウトラインで役に立たない、心理学学んでいるなにか役に立ちましたかと聞かれました。

看護大学では、学部が看護学部だから看護学で学士をとる。

看護学では心理学は基礎学科の一部でしかない。

学ぶことは幅広く、多くの知識をもとめられるが、
現場ではその知識はほんの一部でしかないと思い知らされる。
そして、自らのメンタルヘルスなど後回しにされるのだ。

それに堪えられないものは心が弱いのだと、
時代遅れの思想をぶつけられることさえある。

私がこの数年学ばせてもらった心理学は、それでもまだまだアウトラインだとは思うが、
幅がひろく奥が深く、未熟な私の精神には過分な栄養をくれた。

なにより他者を受け止め、自我を理解し人間関係を冷静にみれるようになった。
『役に立ったよ、自分にも仕事にも、家庭にも、子育てにもね』

そう彼女に答えて、書籍を貸す約束をした。

大学では学問を教えてくれる。
でも現場で要求されるのはそこに即した知識と心の体力だったりする。

知識と学問のちがいを実感しつつある彼女の苦悩にエールを贈ろうと思います。
頼もしい若手の一人です。  


Posted by リリィ at 23:57Comments(0)