仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

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2009年10月01日

ケンミンショー

ケンミンショーっていう番組が好き。

育った土地によって、慣れ親しんだものが違う。

世界地図を広げればちっちゃい島国なのに、

多彩な方言、食文化、土地ごとにある『常識』。

私も仙台の常識のなかで育ち、仙台の味で育ち、仙台の訛りで育った。

そんな私が関西に嫁いだころは

本当に驚きの連続だった。

だって、テレビのなかでしかしらなかった関西弁が

電車のなかでも街のなかでも普通に聞こえる。

見ず知らずのおばちゃんが飴をくれる、話しかけてくる。

私は関西弁が話せないから標準語で話せば、

『関東の人か?』とか『あんた、関東もんか?』とか聞かれる。

『仙台』といえば、『青森ならわかる。仙台ってどこ?』

家でも主人と肉じゃがの肉はなにかでもめるし、桜餅も月見だんごも姿が違う。
スーパーにならぶ魚がちがう、野菜もびみょ〜に違う。

なにより、関西で製造した納豆はおいしくない。

関西弁が口からついてでるまで、なんだか認めてもらえないようで悲しい思いもしたけれど。

関西にくらしてもうすぐ20年。

番組の『秘密の大阪』にも、『そうそう』と笑えるようになってきた。

故郷にかえれば、自然にでてくる仙台弁も、

最近は関西弁がまじる。

関西の人になったねと友達は笑うけど、

仙台の笹かまが好き、ずんだ餅が好き、けやき並木が好き、田んぼの匂いが好き、仙台のみんなすき。

関西にどんなに長い間くらしてどんなにたくさんの友人ができても

死ぬときは仙台の空気を最後に吸いたい。

地元の人を伴侶に選んで故郷でくらしていたらよかったのかなぁ。

でも。

遠くにありて思うものなのかもしれない。


小学生のころ、万博にいってきたという同級生の話しを

宇宙の果てのことのように聞いていた。

その太陽の塔まで車でも2時間かからず行けるところに住んでいる。

修学旅行で憧れの京都の街をわくわくしながら歩いた。

その街にいまは我が子がくらす。

関西の人に嫁いだ不思議を時々思う。  


Posted by リリィ at 23:34Comments(6)