仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

2010年10月28日

四半世紀前。。。

この軽井沢の旅に至るには

四半世紀前の北海道に出会いがあった。



就職して二年目の夏休み。。。っていっても9月中旬、三度目の北海道一人旅に出ていた。

その時立ち寄った小さな民宿、夢舎(ゆめや)。

そこにたらちゃん達がいた。

あのころは、女の子も男の子も一人旅が多かった。

交通手段は周遊券利用の電車組、ライダー、レンタカー、自前の車、チャリンコなど様々。

私は、周遊券で電車組、彼はバイクできていたライダーだった。

小さな駅のなんにもない駅前の廃校になった小学校校舎が夢舎。

民宿といってもあのころはやっていたユース形式の宿で

男女別相部屋、食事は宿泊者みんなで食堂でわいわい。

夢舎の食堂兼リビング?は、小学校だったときの職員室で

わずかに畳が引いてある以外は板の間。

みんな一人が多かったから、到着するとだいたい食堂に集まってくる。

で、必ずといっていいほど、「どっから来たの?」 「どこかいいところあった?」

「次は、どこへ行くの?」

名前を聞くように情報交換して、その情報で翌日の行き先を決めたりした。

同じ時間を過ごすうち、古くからの友人のように仲良くなってしまう。


私が到着したとき、たらちゃんはすでにたらちゃんと呼ばれていた。

「なんでたらちゃんなの?」と聞くと

ほかの男の子が、「こいつ、自己紹介で自分の名前かんで、たらって発音したんだ」

「だから、たらちゃん」

それから、みんなでたらちゃんって呼んでいたらしい。

今でこそ、りっぱな「経営者」になっているたらちゃんも

その当時は、学生っぽさが残る、ほそ~い青年だった。

夕飯は食堂の机で鉄板で鮭を焼く「チャンちゃん焼き」

準備中、突然、宿主のお父さんが「よしっ!夕陽、見に行くぞっ!」っと

希望者をワゴン車につめこみ

丘に上へ。

なんだかその風景に「うわ~。。。」といったきり感動で無言になる。

日が沈むと、「さ、夕飯の続き。。。」とまたワゴン車へ。


同じ夕陽に感動しただけで、今日はじめてあったみんななのに、なんだか連帯感が生まれる。

夕食をとりながら、いろんな話で盛り上がる。

夕食後も時間が許す限り、盛り上がる。

冷え込む夜は湯たんぽを寝床に仕込んで、心地よい疲れとともに眠る。

そんな夜をすごして、翌日は連泊の子を残してみんな、次の目的地へと宿を離れていく。

北海道の旅はそんな日々の繰り返しで、

帰ってくると日本各地から写真とともに手紙が届く。

「また、旅先であえたらいいね。。。」って。


夢舎仲間で東京に集合してワゴン車で安曇野へ行ったこともあった。

コテージを借りて、3:3の6人でわいわいと。。。

そういえばあれきり、安曇野へは行っていないな。

思えば、それだけの付き合いで、その後頻繁に会うとか、

連絡を取り合うとかはまったくなく、年賀状だけの付き合いだった。

みんな結婚し、親になっていくのに

なぜか、リーダー的なたらちゃんだけが一向に結婚の便りがなかった。

仕事好きで、縁遠いのかな?っと思っていた。

それが数年前、結婚の知らせが。。。

やっと年貢を納めたか

っと思ったら、「軽井沢に引っ越しました」とはがきが。。。

はがきに手書きされた「ぜひ遊びに来てください」の文字が昔と変わらなかったから、

つい、メールをしてみた。。。

で、今回の軽井沢行きが実現したわけで。


先日、たらちゃんからメールが来て、

「まるで、今年の夏に出会ったみたいだったね」と


旅友は不思議。

同級生のように一年を同じ教室で過ごしたわけでもなく、

なにか一緒に作り上げたわけでもなく

数時間、数日を過ごしただけなのに長く付き合って

会えば、ずっと親しかった友人のようになじんでしまう。

同じ思い出の中で、四半世紀が「ついこの間」にタイムスリップする。


それは、純粋に、友達で

本当によき友人で、なんだか、人間として好きなのだ。


今回の旅も、最近ちょっと袋小路だった私に

開くかもしれない扉のありかを教えてくれた。

。。。。あぁ。そうだった。そうだよね。



40代になると、時々「このままでいいのかな。。。」と不安になる。

不安になるが、このまま何も気づかない振りをして、流されればそれが平和だし

うまくいく。 波風をわざわざ立てることもない。。。っと。

自分をふたすることになぜか慣れようとしていた。


なにか、そう思いながら釈然としなかった。


埋没するのが大人なことか。。。


やっぱり違う。

それを確認した。



神様は、(私はクリスチャンではないが)私にいつもいいタイミングでいい光を落としてくれる。

一生懸命仕事して、休日は思いっきり遊ぶ。。。

そんなたらちゃんの生活も少し見習おう。。。。

幸せで仕方ない、そんなオーラ漂うたらちゃん夫妻にも、

すっかり忘れていた幸せをもらった気がした。




帰ってからの生活が少し明るい自分に気づいている。


軽井沢後編はまた明日。。。






















Posted by リリィ at 22:41│Comments(0)
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四半世紀前。。。
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