仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

2012年03月16日

シンデレラ・エクスプレス

300系新幹線が今日、ラストランだったそうだ。

デビューは20年前だから、私は関西に嫁いで三年。

幼い娘を育てながら仕事に追われていたころ。


ユーミンのシンデレラ・エクスプレスの流れるJRのコマーシャルが懐かしい。


仙台と兵庫県尼崎の距離で私たちは『つきあって』いた。

東海道・東北の両新幹線の利用、しかも当時はまだ東北新幹線の始発駅は『上野』だったから、

私たちのカボチャの馬車の最終便は16時30分。

新大阪のホームを列車が滑り出すと、

『彼』はホームのおしまいまで走った。

新幹線のスピードが上がって追いつけなくなっても、ホームの端まで。


東京につくと、最終便に別れを惜しむ恋人たちが、一車両に一組はいて、

一人であるく都会の駅のホームはさびしかった。

携帯もなかったころだから、今のように別れてからもメールのやり取りなんてできなかったし

まして、知らない人ばかりに囲まれた仙台までの約6時間は

一言も話さない長い長い沈黙の時間だった。


ひょっとして、この距離や淋しさが、勘違いをさせて結婚するまでに繋がったのかもしれない。

頻繁に会えたなら、また関係はちがったのかもと思ったりする。


格安航空便が登場して、関西と東京はまた近くなった。

でも、仙台に行くなら飛行機だけど、東京に行くなら新幹線がいい。


到着までの時間が速くなった今でも、駅から旅立つ感じは空港のそれとはなんだか違う。


駅弁買ったり、車内販売眺めたり、トイレ行ってみたり。。。

時間がかかるのもなかなかいいもので。


そういえば、大阪発青森行きの寝台特急『日本海』も、今日の夕方、ラストランで大阪駅を発車した。


新婚旅行は『日本海』に乗って冬の北海道に出かけたんだった。

寝台車の上段で向かい合って、ゴトゴト、ピーって汽笛を聞きながら

小さい窓から日本海の風景を眺めた。





またひとつ、昭和が遠くなったなと思う今日だった。


Posted by リリィ at 23:11│Comments(0)
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