仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

2012年03月19日

『ナースコールが嫌で。。。』

兵庫県三田市の病院で、男性看護師が

医師の指示なく勝手に睡眠導入剤を患者に投与していた、として逮捕された。


。。。気持ちはわからないではない。


私が看護師になったころより、患者ははるかに高齢化し、

いわゆる認知症は入院という環境変化で進行することもある。

依存性も強く、不安感から用事もないのにナースコールを鳴らし続けたり

昼夜逆転による夜間不眠で騒いだり叫んだり。。。

患者が勝手に動いて転落や転倒を起こしても、管理責任を問われる。

家族から訴えられたら負けるのだ。


かといって、看護体勢は万全ではない。

定められた人員のギリギリの人数で勤務するのが『あたりまえ』の医療界である。


夜勤の前後に余裕などない。
常に疲労を抱えながら、やれ学会だ、研究だ、委員会だ、教育だ、と活動は広い。

自分の休みと自分の時間を割いて仕事にあてる。

プロならばあたりまえかもしれないが、看護ってなんだろう。。。と

ストレスをためることもあるだろう。



しかし、彼には同情することはできない。

それをコントロールしてこそ、この仕事なのだと思う。

『投与した』ということは、配薬されたその薬を、『彼を信頼して』患者さんは飲んだのだ。

彼はその信頼を裏切った。

投与したことは法律的な罪であるかもしれないが、

看護師としての最大の罪はその裏切りだと私は思う。

『看護師さんが私の薬だといってくれたのだから、安心だ』


その信頼を欺いたことを恥じてほしい。


その動機が『ナースコールが嫌』ならなおさら。

これを押したらナースが来てくれることを知っているから、患者さんはボタンを押すのだ。

来てほしいから、呼ぶのだ。

そこへ足を運ぶのが私たちの仕事だ。


それを不快に思うなら、職種を考えるべきだった。

君には向いてないんだよ。


ストレスは弱いほうへ向かう。

入所者への虐待しかり、ネグレクトしかり、パワハラしかり。。。


でも、弱いほうへ歪みの解消を向けることは

人間として、低俗であると気がつくべきだ。





その、ストレスフルな夜勤に、今日も行ってきます。



Posted by リリィ at 12:28│Comments(0)
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『ナースコールが嫌で。。。』
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