仙台で生まれて25年間すごして、ひょんなことから関西の人に嫁ぎました。 和歌山在住。 家族は主人と京都に暮らす大学生の娘、13才でお星さまになったコーギー犬リリィです。

2013年01月12日

流氷初日

今日は、網走から流氷が肉眼で確認できる『流氷初日』

24年前、この流氷を見たくて、わざわざ2月に結婚式を計画、

新婚旅行で流氷をみようと思っていた。


退職して一ヶ月たたない間に結婚式だったから

元職場では『きっとできちゃったのよ』と噂されていたそうだ。


結婚式一週間前、私の荷物が新居に届くので、

仙台から愛車とともにフェリーに乗って名古屋に向かい、

名古屋港でまっていてくれた主人と和歌山の実家に向かった。

実家に着いた途端、『おじいちゃんが今朝亡くなった』と知らされ。。。


携帯電話も普及していない当時、移動中にニュースを受け取るのは難しかった。

結婚式は延期?
だけど、いまキャンセルしたら、キャンセル料が。。。


結局、結婚式は予定通り、それまでばたばたとおじいちゃんの弔いの行事が続いた。


お通夜、お葬式、初七日、そして私たちの結婚式。。。


私はまだ家族ではなかったから、葬儀関連には参加しなかったが、

新居への荷物搬入の翌日から、和歌山の家はばったばた。

私も荷物が届いた翌日、仙台に戻り、

なんだか落ち着かない日々を過ごして結婚式前日に仙台を出ることになる。


故郷を去る感慨とか寂しさとか感じる間もなく、仕度して駅に向かえば、

新幹線に乗り遅れ、

大阪の、式をあげるホテルに着いたら、宿泊する予定の部屋がダブルブッキングで調整に待たせられることに。。。

なんだか、ぐったりしたまま結婚式へ突入だった。


結婚式から10日、なかなか婚姻届を出しに行ける休みがとれなかった主人が、


『お前、出しといて』


仕方なく、一人で区役所へ。

同じように婚姻届を出しに来ていた人達はみんなカップルできていて

窓口で職員さんに、『奥様、お一人で来られたんですか?』と。。。

かわいそうに。。。という言い方をされてちょっと落ち込み。。。


感動も喜びもなく、とぼとぼと家に帰った。


それからひと月後の3月半ばに寝台特急『日本海』で北海道に向かったのだが、



平成元年のこの年、

暖冬で流氷は来なかった。
雪もない暖かな道内で、私は風邪をひき高熱をだして寝込んだ。


何のために、こんな忙しい思いをしてきたんだろ。

なんか、いろんなことに妨害されているような気がして、楽しさも半減。


楽しそうな写真は一枚もないまま、帰ってくるという、新婚旅行だった。



翌年からはちゃんと例年通りにやってきた流氷。

毎年、この季節になると『流氷、見に行きたいね』と主人にいってみるが

『俺は昔見たからべつにいい』



いやいや、あなたと旅行がしたいですといっているのですが。。。


照れくさいのか、つまんないのか、冷たいのか

嫁の空気は全否定する夫と、来月で満24周年。

まったく。。。いったい。。。



きっと、流氷を彼と眺めることなく死ぬんだろなと思っている。


Posted by リリィ at 12:47│Comments(0)
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